ブロックチェーンとは、金融業界で注目されている「フィンテック」に関連した技術のひとつです。
簡単にいうと、取引データを分散して管理することができるシステムのことで、銀行などの特定の金融機関が管理を一任することがないため、システム障害に強く、また抵抗コストでサービスを運用できるというメリットがあります。
特定の金融機関が管理を行わない場合は、海外への早期コストを大きく削減することができるなど、さまざまな面からコスト削減が見込めます。
ブロックチェーンで分散型取引台帳を実現し、ユーザー同士で監視をさせることでデータの整合性を図ることができます。
サイバー攻撃などの危険性においても、複数のユーザーが管理していればそのすべてに攻撃をすることは事実上不可能なので、セキュリティ性が非常に高まります。
ほかにも、データが改ざんされる危険性が少なくなるという点も大きなメリットのひとつだと言えるでしょう。
ブロックチェーンは分散型によるメリットもありますが、それぞれの台帳の整合性を確認するために一定の時間が必要となるため、実店舗などの即時決済を行うシステムではまだ活用できないのが現状です。
技術面での課題はたくさんありますが、これらの課題がクリアされれば、より活用幅の広いシステムを低コストで構築することができるようになることが期待されています。
2017年10月31日、でんさいではサービスの土台となる「でんさいの発生」や譲渡などの機能を持つ試作アプリケーションをブロックチェーンと連携したプラットフォーム上に構築し、その技術の検証や課題を調べる実験を行う旨を発表しました。
実験では、ブロックチェーン場ででんさいの発生から譲渡、支払等記録など、でんさいの基本的な取引を再現することで、評価や課題の抽出を行い、でんさいシステムの飛躍的な効率化を目指していきます。
ブロックチェーンの基盤を提供しているNTTデータでは、ブロックチェーンのほかにもクラウドサービスやAPI管理機能などを提供する「OpenCanvas」のサービスを開始しており、ブロックチェーン連携プラットフォームの実験環境のひとつとして、「OpenCanvas」が採用されました。
「OpenCanvas」はサーバー攻撃にも対応した強固なセキュリティー性をもつ信頼性の高いクラウドサービスなので、「OpenCanvas」を活用することでブロックチェーンをより安全に、安心して利用することが可能になります。
今回の実験では、そのセキュリティ性の実証についても実験が行われる予定です。
「OpenCanvas」のサービスを拡大していくと同時に、オープンAPI(該当システムで管理するデータ関連を外部のシステムから呼び出して利用するための手順などを定めた規約)の拡大を目指します。