ここではでんさいとはどのような電子記録債権なのか、その仕組みや基礎情報について解説しています。
でんさいとは全国銀行協会が設立した、株式会社全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)で取扱われる電子記録債権のことを言います。
電子記録債権には、メガバンクが単独で提供するサービスもありますが、でんさいは銀行、信用金庫、信用組合等の金融機関が参加する全銀行参加型であることが、最大の特徴となっています。
従来の手形と同じような利用が可能なことに加え、これまで使っていた金融機関を通じてでんさいネットにアクセスできるので、既存の銀行間の決済システムがそのまま使えることがポイント。
支払企業にとっては、手形の発行や搬送など、支払いかかる事務負担が軽減され、印紙税もかからないというメリットがあります。さらに手形・振込などの一本化により、事務効率化にもつなげることも可能です。
また、受取企業にとっても、ペーパーレス化による紛失や盗難のリスクが無くなり、保管・管理コストが軽減。必要な分だけ分割して譲渡や分割割引をすることができるので、資金繰りが楽になるというメリットもあります。
でんさい制度は、もともと中小企業が支払を電子化することで、資金調達の円滑化や生産性を向上させることを目的とした、国のIT戦略の一環として創設されました。
そのため、手形などに比べると、手続きが簡略化されており、利用しやすいシステムになっています。
もちろん、インターネット環境を整えたり、新たな勘定科目をたてて、会計処理を変更する手間もありますが、コスト削減効果の方が大きく、今後ますます利用は拡大すると考えられます。
実際に利用者数も順調に増えており、利用者登録数は、平成26年11月時点で45万社に迫る勢いになっています。
将来的には民間企業だけでなく、国・地方公共団体の利用も予定されています。ネットバンキングはすでにかなり普及していますが、今後、法人の決済には、でんさいを利用するのが当たり前の時代が来るかもしれません。
現在、従来の手形と比べてでんさいの流通量が少ないためそれほど多くの事案はありませんが、徐々に浸透しています。今後はでんさいが普及すると見込まれており、今のうちにでんさい割引業者を探して損はありません。
早めに利用すると、手形用紙の紛失・盗難などのリスクをなくすことができます。
また、でんさいについて詳しく知らないことがあると割引業者が丁寧に答えてくれるので、どんなことでも相談可能です。割引率についてもでんさいの方が低くなる傾向があるため、マークして損はないでしょう。
もしも急に資金が必要になった場合でもでんさい割引業者がサポートしてくれるので、慌てずに対応できますよ。
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